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十勝Cube
-TOKACHI Cube-
設計趣旨
十勝の傾斜地に立つ7.28mx7.28m四方のミニマルな狭小住宅。
子供たちがどこに居ても気配を感じられるようなオープンでシンプルな建物。
建物の高さは出来るだけ低く。
2面道路と眺望の良さを活かした計画を
と言う要望から計画がスタート。
南側の道路の向こう側はさらに高台になるよう住宅があるので、日射が十分に取れるよう出来るだけ北側に建物を配置。南側は大きな庭とカーポート(現時点で未施工)で日射取得と目隠しに。
プランは極めてシンプルに半地下と中2階が吹き抜けに面して繋がるワンルーム空間。
十勝の凍結深度から1Mの掘削を余儀なくされるのを利用して、温度が安定する半地下の寝室・子供室スペースを配置。子供の成長に合わせて家具でスペースを区分けする計画としている。
中2階はリビングスペースとして、北側の眺望が良いので、横長に大開口をつけてリビングのどこからでも景色を眺められるようにしている。
玄関となる1階は全ての部屋をつなぐ吹き抜け空間として、十勝晴れの日射を最大限に受けるサンルームとしても機能。
一部は洗濯物干スペースとして区切る事ができ、日射と通風で良い乾燥スペースとなっている。
1階の風呂・トイレ上部はロフト空間として、当面は子供たちの格好の遊び場になりそうである。
また、断熱計画としては、充塡断熱100mm+外張断熱200mmの計300mm断熱とし、さらに下地の組み方を工夫してヒートブリッジを極力なくすように施工している。
窓はトリプルガラス木製断熱窓(㈱ノルド)にして、大開口でも冷気を感じにくくしている。
また、窓の外部側はアルミカバーとすることでより高性能(メーカーの機構上)になる上に塗り替えなどのメンテナンスフリーになるようにしている。
十勝の晴天率の環境を最大限に活かした南側の大開口によって、冬の日射熱の恩恵として12月末の竣工1週間の状態で既にガス給湯機による床暖房が無くても快適温度に近い状態となっていた。今後どれだけ暖房を使わなくても生活出来るようになるか楽しみである。
(通常竣工直後はコンクリートの乾燥が進む為暖房効率が悪いのですが、日射でコンクリートの乾燥が進んだと思われる。)
夏のオーバーヒートに対しては、大きく出た庇である程度制御し、今後施工予定のカーポートとの間にタープなどを付ける事によって調整出来るように計画している。
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